2020年10月(社内回覧書類より抜粋)
朝晩、肌寒い季節に入り晩秋を感じるようになりました。
新型コロナウイルスの感染拡大も一時期的に急激な拡散も収まっているような気がしています。
しかしながら、冬に入りインフルエンザとの同時流行という心配も出始めてきました。
GOTOトラベルによる人々の移動や経済優先に動き始めた生活スタイルが
どのような影響を生じさせるかはわかりません。
まずは、自分自身で行動を考えることと、免疫力を高く保つためにも
体調の自己管理に注意をすることを念頭に置きwithコロナでの生活をしていくべきかを
探っていかなくてはならないと思っています。
ご理解をお願いいたします。
さて、今回のコロナウイルス感染症に対して、今までの状況を改めて振り返ると
多くのことに気付くことが出来ると思います。
現時点では、本社がある砺波市、そして社内に関してもコロナウイルスの感染者が
発生していないので大変良かった事だと思っていますが、
その為に他の地域に比べて楽観的になっている気もしています。
当社としてもBCP(事業継続計画)のマニュアルの作成はしていたものの、
作成当初は、地震や台風による災害を想定しての計画であったため、
まさかウイルス感染によって事業の継続が危ぶまれる事態が来ようとは想定をしていませんでした。
このような状況は、世の中ほとんどの企業がそうであったでしょうし、
国の対応もそうだったと思います。
今回の経験を生かしたウイルス感染拡大時のマニュアル策定をしていかなくてはならないと思います。
そもそも、国内でのBCPの作成状況は平成29年の段階では、
大企業で64%、中堅企業で32%、中小企業では15%という状況だそうです。
今回のコロナ禍に直面して状況はかなり好転しているとは思いますが、
まだまだBCPの策定までは至っていない企業が多くあると思います。
自社だけがBCPの策定を行なってもダメなのも確かです。
協力会社を始めとして資材・機材・材料の供給業者に至るまで
万が一の事態に備えていただかなくてはなりません。
一昨年の大雪の際には高速道路や国道が不通になり、
材料が供給されず工程に大きな影響が出た現場もありました。
それを考えると、自社だけでは十分ではない事も理解できることと思います。
自然災害などの突発的な事象に関しては、どのような備えをしていても、
できる対応は出たとこ勝負であるとは思いますが、何の備えもしていない状態での
「出たとこ勝負」と、ある程度の想定や備えをした上での「出たとこ勝負?」では
結果はかなり違ってくると思います。
また、事態が時間と共に収まれば良いのですが、今回のように長期化すると、
企業の対応も臨機応変でありながらスピード感を持って事に当たる必要が生じます。
BCPを策定して各企業に求められることは「刻々と変化する状況を迅速に把握し、
組織としての対応行動を迅速に行う組織の柔軟性や行動能力」だと言われています。
今回コロナ禍の対応として、マスクやアルコール消毒液、非接触型体温計の確保はもとより、
敢えて事業所間の交流を最小限にし、1箇所の事業所に感染が発生した場合でも
他の事業所で主たる事業活動を継続できるようにとも考えたりもしました。
(対応の早い、遅いはあったものの…)
また、何かあれば「社員全員が果たすべき役割を理解し、特段の指示がなくても
迅速かつ自発的に対応行動を実施する」ことが重要になってくるとも言われています。
BCPを見直していく事も当然必要なのですが、社員一人一人がBCPを十分に理解した上で、
自分自身に何ができるか、何をしなければならないかをしっかりと考えた行動が出来るかが重要なのです。
是非、各々が万が一の時の対応と役割を理解しながら自発的な対応が出来るようにしていきましょう。