2007年5月(社内回覧書類より抜粋)

5月に入り、新緑が目に飛び込んでくる季節となりました。平素より社業発展のために積極的に業務を遂行して頂いております事に感謝申し上げます。

 新規事業として始めたユニキューブ事業ですが、連休中(5月5日、6日)に完成見学会を行いました。両日ともに多くの来場者を迎えることが出来、関係者一同大変喜んでいる次第であります。今後は来場者(オーナー)に対する営業活動を行い、社もオーナーも互いに利益につながる活動を行っていきたいと思っています。

今月は、中村葉志生氏(なかむら はしお:㈱ハリーアンドカンパニー代表取締役)の講演会を聞いて感じた事を紹介させて頂きたいと思います。コンプライアンス(法令順守)とCSR(企業の社会的責任)を再度自分自身でご理解いただき、日々心掛ける様に行動を行って頂きたいと思います。

コンプライアンス(法令順守)とCSR(企業の社会的責任)とは

コンプライアンス(法令遵守)とは、法律や規則、ルールを守り、シロ・クロをはっきりさせることです。決められている事をきちんと守り、決められている事に従う事なので、他律的(法律に支配される)な活動ともいえます。しかし、今日では、コンプライアンスの意味合いはそれよりも広い意味として理解されはじめています。社会の良識や他者を尊重するなどといった考え方までにも踏み込んで使われている場合も多くあります。法律で縛られていない範囲まで自律的に倫理や道徳に基づいて活動することが必要とされてきています。その広い意味でのコンプライアンスをより広い意味を持たせたものがCSR(企業の社会的責任)という事が出来るとも思います。

そういう意味では、コンプライアンスを前提にした企業活動の中では、企業不祥事は発生しないはずです。しかし、今なぜ多発しているのか。

企業不祥事は、「不正な行為だとは思ってもみなかった」とか「こんなことが違反になるとは知らなかった」ということは殆ど無いと言われています。ほとんどの不祥事が、自分たちの行為は不正行為・違反行為だと知りつつ行われているのが現状のようです。

「不正行為・違反行為とわかっていれば、やらなければいいんじゃないか」と思いますが、そうはいかないのが企業不祥事です。それは、一人ひとりが正しい行動をしたくても、目先の利益優先や組織防衛による会社の間違った方針や理不尽な上司の命令、あるいは不正な競争心や保身などさまざまな状況によりいとも簡単にその行動がゆがめられてしまうからです。この行動のゆがみを小さくするためには、会社と一人ひとりが理解し合わなければなりません。そうすることで、はじめて企業のコンプライアンスが成り立ちます。

会社はあるべき姿を明確に示し一人ひとりにその行動を呼びかけサポートする必要がありますし、従業員一人ひとりも会社の姿勢を理解し日常の業務を遂行しなければなりません。つまり、会社全体としては、

① 活動の基準を明確にする → コンプライアンスに対する知識の習得

② 組織的なコンプライアンスを整える → 各人の意識の醸成

③ それが機能するように指揮する → 管理者は指揮しそして全体で常に行動促進する

ことが求められます。会社と個人が同じ方向を向いて会社の発展と個人の幸せを実現していこうとする事がコンプライアンスの確立につながります。また、コンプライアンスの確立によってCSR(企業の社会的責任)をも果たすことが出来ると思います。

コンプライアンスの取り組みは、一過性のものであっては決していけません。常に知識習得・意識醸成・行動促進のサイクルを絶えず繰り返していくことが大切な事です。

2007年5月25日

 

戻る