2008年1月(社内回覧書類より抜粋)

新年も明け、いよいよ冬らしい雪景色になってまいりました。現場にて勤務している社員の皆様には特に厳しい時期かと思います。日々、健康管理に十分留意して努力をして頂きますようよろしくお願い致します。

さて、みなさんは気分転換をするときはどうしていますか。私は、スターバックスにて一杯のコーヒーとともに本を読む事が気分転換の一つになっています。静かでも無く、そしてうるさくも無く心地よい音楽の流れる中で美味しいコーヒーとともに好きな本を読む、たいへんな贅沢だなと自分で感じながら楽しむことがあります。皆さんも仕事で疲れたときに一度美味しいコーヒーとともに贅沢な時間を過ごされてはいかがでしょうか。

(スターバックスは全世界で1万店舗以上、日本国内でも6百店舗を超える店舗展開をしています。)

さて、今月の一冊は、先ほどのスターバックスが何故このように多くの人たちに受け入れられているのか、その秘密を記述したジョゼフ・ミケーリの著書で「スターバックス5つの法則と「グリーンエプロンブック」の精神」を取り上げさせていただきます。

スターバックス体験

スターバックスの従業員(スターバックスではパートナーと呼ぶ)は緑色のエプロンのポケットの中に必ず誰しもが『グリーン エプロン ブック』なるものを持っている。その本の中には一般企業のマニュアルのように細かく書かれたものではなく、「5つの心得」(●歓迎する、●心を込める、●思いやりを持つ、●豊富な知識を蓄える、●参加する)が書かれている。常にスターバックス社の目的を確認するために常備しているのである。この心得を従業員自らが考え、自分の個性・才能を発揮しながら自発的に目標を達成する。そのことによって、お客様に個性的であり、かつ均質のサービスを提供できるようなるのである。

経営者は、従業員が、ただ機械のように動くのではなく、仕事に心底打ち込むことを望んでいる。しかし、従業員には、自分たちの努力が企業の成功にどのように貢献しているのか、企業の成功が、自分たちにどのような影響を及ぼすかがわかっていないことがよくある。それを抽象的な「5つの心得」として配布し、自分で認識させることによって目的意識を通して、どのように企業に貢献しているか理解できるのである。

効率化をビジネス上の最優先事項とすれば、従業員の個性を生かすことは難しくなるし、マニュアル化した顧客サービスでは、お客様の心に残るサービスは生まれない。しかし、スターバックスの経営陣は、パートナーが真心をもって仕事に取り組み、お客様の心に残るサービス(スターバックス体験)を提供できるような職場作りを目指している。そのために、同社の従業員は『グリーン エプロン ブック』に書かれている「5つの心得」を大切にしている。

「スターバックス体験」という言葉は、スターバックスでしか体験できない心地よい思い出を常にお客様に持っていただける事を指示している。それは、優れた顧客サービスによってのみ実現される。またそれは、お客様の期待以上のものを提供したいという純粋な思いと努力から生まれる。そしてその思いが伝わった時にお客様との人間的な結びつき「絆」を結ぶ。ビジネスの場でこうした人間的なつながりができることはほとんどなく、たいがいは、お客様は商品を買い、従業員はそれを売るだけである。しかし、企業がありきたりなサービスしか提供しかしなければ、お客様はどこに価値を見出したらいいのかわからなくなる。心の通わないやり取りに、積極的に参加したいと思う従業員はいないだろうし、そこにはお客様の満足も得られなくなる。

 私達は、お客様に今まで体験できなかった感動とともに素晴らしい品質のモノを提供する…それが仕事を頂けたお客様に対する感謝の気持ちであり、その体験が次のお客様を増やすと考えます。より積極的にそれぞれのポジションでお客様の今まで体験できなかった感動を考えてみましょう。必ずどこかにお客様が今まで体験できなかった感動を提供する手段が見つかる事でしょう。お互いに、砺波工業でしかできない体験を考えていきましょう。

2008年 1月25日

上田信和

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