2008年8月(社内回覧書類より抜粋)

お盆の休暇は有意義な時間を過ごせたでしょうか。酷暑も過ぎ、何とか普段の生活に戻れた気がしています。現場の皆さんを悩ませていた暑さ対策も一段落と思いきや、集中豪雨による被害が多発しています。ゲリラ豪雨という言葉も使われるようになりました。また台風の季節にもなります。今後とも、気象の変化に迅速に対応をお願いし、より安全な現場運営をお願い致します。
8月初めより私自身の予定の間をぬって多くの社員の皆さんと話をすることが出来ました。多くの意見や、考え方を聞く事ができ、一人ひとりの面接全てが新鮮に楽しくできた事に感謝いたします。皆がそれぞれ会社のことを考え、そして行動している姿を感じ嬉しくもありました。中には厳しく会社の現状を憂い進言いただいた事もありました。社内の厳しい事情についても敢えて話をさせて頂きました。自分の頭で整理し、考え、自分で会社のために何ができるかを、それぞれが考え、行動してもらうことが重要かと思っています。これからが大事な時、皆さんと会話できた事を大切にし、より前向きに粘り強く企業の発展のために頑張っていきたいと思っています。

剣豪である宮本武蔵の著書「五輪書(ごりんのしょ)」の中に

千日の稽古を鍛とし万日の稽古を練とす、能くゝゝ吟味あるべきものなり
(たとえどんな敵にうち勝っても、一流に反するような勝ち方では、実の道ではない。この一流の道理を念頭に置き、一人で数十人の敵にも勝つ心得も忘れてはならない。そうなればあとは、実の知識と実践によって、多人数の時も、1対1の決闘のことも会得することができるであろう。千日の稽古を鍛といい、万日の稽古を錬というのである。よくよく調べるべきことである)
との記述があります。万日とは約10年間の事です。剣豪である、かの宮本武蔵でさえ、継続した鍛錬が必要と説いています。まずは継続する事が必要。愚直に全員が力を合わせて頑張っていきましょう。

今後とも、厳しい状況が続きます。企業としてもより先進性を持った考え方で対応しなければいけない時期にさしかかっているとも思ってもいます。

P.F.ドラッカー(「マネジメントの父」、経営学の第一人者・米国人2005年11月11日96歳の誕生日を目前にして永眠)が下記の言葉を残しています。

「これからの乱世で組織が生き残って成功するには、
自らを変革の促進者に変えていかねばならない」

新しい社会に対処し、成功するには、いまから準備せよ。自らを変化に対応し、変革を遂げていく企業として変容しなければならない。そして、変化を成功裏に遂行するにあたっての最も効果的な方法は、新しい組織を創造することだと言われている。これまでの経験から、伝統的な古い企業に新しい革新を接ぎ木しようとしてもうまくはいかない。というのは、企業そのものが変革の推進母体にならなければいけないからである。そのためには、うまくいかなかったこと、いかないと思われることは系統的に組織全体として放棄し、廃棄していかなければならない。
企業内のすべての製品、サービス、プロセスを絶えず継続的・組織的に改善することがまず大切であるが、それだけでは不十分である。予期できず、また計画もしていなかった新しい成功の可能性を掘り下げ、試みることが不可欠だが、それには、組織的な変革がどうしても必要になってくる。
変革の促進者になるために肝心なポイントは、全組織の心的態度(マインドセット)を変えることである。変化や変革を脅威としてみなすのではなく、新しいチャンス、機会としてみるように精神構造を変えなければならないのである。

より時代に即した企業になる必要性が迫られているのかも知れません。

2008年8月25日
上田 信和

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