2008年10月(社内回覧書類より抜粋)

日々寒さを感じる季節となってきました。この時期になると一年を振り返る事が多くなる気がします。果たしてこの一年間は自分にとって、そして会社にとってどんな一年だったのだろう。少し早い時期ではありますが自分自身を見直してみる機会を持ってみる事は大切な事だと思います。
我々の建設業界を取巻く状況は、世界経済の大きな影響により更に悪化しています。地方の建設会社にとって世界経済なんか関係無い…と思っていたそんな自分の考え方の甘さを痛感します。これがグローバル化なのか、そんな時だからこそ精一杯、社内が一丸となって乗り切るしかないと感じています。
そんな折、「世界大破局」の見出しがついた週刊ダイヤモンド誌をつい買ってしまいました。その中に、「原油価格の高騰、そしてサブプライムローンに端を発した世界的な不況は、国際的な競争をさらに激化させる。ここでドラッカーがいう「どんなに立派な企業でも、誘惑のもとに陥る事業上の“五つの大罪”がある」今こそこの“五つの大罪”が大きな意味を持ってくると。」という記述がありました。

第一の大罪:利益幅信奉
先行者(開発会社)が商品の利益幅を拡大させるために、消費者が必要としない機能を付加し、より多くの利益を生み発生させようとする事。例えば、コピー機は、急速に市場が拡大した。しかし、先行者は、より多くの機能を追加して高価な商品で利益幅の大きな商品開発を行っていった。しかし、消費者の多くは単純で安価な機能のみで十分であったため、競争相手が単純で安い製品開発を行ったため市場を奪われてしまった。

第二の大罪:高価格信奉者
先行者(開発会社)が開発コストや、初期投資の早期回収などの考えのもと、製造原価に関係なく高価格の誘惑に駆られ、売出し価格を高価格にしてしまった事。最終的には多くの競争相手を招き入れ競争原理が利益を失わせる。ファックスを発明した米国企業は、限度いっぱいの最高価格を設定した。その結果、世界のファックス市場は、より安価な価格設定を行った外国企業の手に渡った。

第三の大罪:コスト中心主義
ほとんどの企業はコストを積み上げ、それに利益幅を上乗せすることによって価格を設定している。その挙句に市場を失った。価格設定の唯一の健全な方法は、市場が快く支払ってくれる価格からスタートすることである。常に市場を見つめながら技術革新と改善にて価格の設定を行う必要がある。

第四の大罪:昨日崇拝
昨日を重視し、明日を軽んじることである。時代は常に変化をしている。過去の成功を崇拝するばかりで、常にそれが有効に機能すると勘違いをおこなう罪。日々時代は変化しています。昨日まで成功していた方法が明日も成功するとは考えられない世界になってきている。

第五の大罪:問題至上主義
機会を放っておいて問題解決にばかり集中し結果的に市場における最高のタイミングを失うことである。ついつい問題箇所に気が回り、重要な判断のタイミングを逸し、より大きなビジネスチャンスを失うこともある。

最後には、「言い訳は許されない。絶対に負けてはならない誘惑である」と締めくくってあるのですが、企業として、以前にも増してコスト意識や前向きな技術的な革新が問われている時期だと感じています。お客様が喜んで頂ける、商品・価格を常に意識しながら企業活動を行っていく事が最も重要なことであると感じました。

                        

※ドラッカー:(Peter Ferdinand Drucker 1909年11月19日~2005年11月11日オーストリア生まれの経営学者)

2008年10月24日
上田 信和

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