2008年12月(社内回覧書類より抜粋)

師走に入り、慌ただしい時期を迎えています。現場においても年内の目標に向け毎日の作業におわれている頃かと思います。きっちりと行く年を終え、改めて新年を迎える事ができるよう、宜しくお願い致します。
さて、積雪の季節になりましたが、本年より新しく砺波市の除雪の協力をさせていただく事になりました。市の所有する除雪機械を借り、歩道のみの除雪ですが、地域貢献のひとつとして、地域の皆様に必要とされる企業として、新しい取り組みであると思っています。担当する社員の皆様には慣れない作業、そして慣れない勤務体制をお願いすることになりますが、是非、安全第一でお願いいたします。
また、先日も告知させて頂きましたが、この度高岡市の「高岡おとぎの森公園」の指定管理者を、富山興業様と中部緑化様と一緒にさせていただく運びとなりました。指定管理者制度は数年前より富山県はもちろん、県内各市町村にて積極的に実施運用されている方式であり、民間のノウハウや技術力を利用・活用することによって公共施設をより効果的に活用する方式だと認識しています。新しい事業形態のため、当社としても積極的にノウハウの吸収と利益を出せる物件として3年間の期間運営を行う予定です。新しい取り組みでもありますし、より多くの人たちに楽しんでもらえる施設として、企画やテナントも考えていくつもりです。是非、皆様からのアイデアの提案を待っています。
さて、世間の景気は日々悪化し、とうとう国内の基幹産業と言われている自動車産業までが減産につぐ減産や工場の閉鎖、更には多くの派遣社員の解雇をして、生き残りのための方針を次々と打ち出し始めました。その波紋は大きく地方の下請け業者にも広がり、それらの負の連鎖が一般の消費動向を悪くしていると思います。
人は人生の中で何度か覚悟を決めなくてはいけない状況があると思っています。企業も同じだと思います。この厳しい時期、社員全員が覚悟を決め、生き残りのため全員で頑張る必要があると思っています。五木寛之著「人間の覚悟」を読みました。その一部を紹介いたします。

日本では(世界中の多くの国々もそうであったと思いますが)これまでは対前年比何パーセント成長などといっては、経済は将来にわたって成長すべきだという「いけいけドンドン」の考え方がまかり通ってきました。しかし、これから先は前年比が下がり、売り上げも落ちることを覚悟したうえで、なんとか良質の需要と利潤を確保していく形が自然だろうと思います。
つまり発展の経済学から、後退しながら維持していく経済への思想の変換が必要になってくるのです。
人間は生まれたその時代の中で生きていくしかないのです。
その時代が歴史の流れのなかでどこに向かっているか、今は上昇しつつあるのか。あるいは下降気流のなかにいるのか。その先に何が見えてきているのか。それを正しく覚悟したうえで、今ある自分自身の歩みを進めていかなくてはなりません。
そして、それを引きうける覚悟が必要です。たとえそれがどれだけ憂鬱なものだとしても。

2008年12月25日
上田 信和

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