2009年1月(社内回覧書類より抜粋)

新年あけましておめでとうございます。1月というのに気候は穏やかな日が続いています。しかしながら、建設業を取巻く不況は、昨年以上に厳しいものとなると思われます。アメリカ発の景気不況の波はより強さを増しながら我々の地域経済をも巻き込み、各種メディアによる報道により更に不況の波の増幅が行われ、国民全員が不況であるという認識を持ち始めました。その波は、全ての経営者の投資意欲を減衰させ、負のスパイラルを創造しています。「覚悟の年」が今まさに始まりました。皆様と一緒に意識の共有を行い全員でより良い一年になるよう知恵を絞っていきたいと考えています。昨年来より当社の企業活動に対して十分な努力をして頂きましたこと深く感謝すると共に、本年もより一層の頑張りをお願いいたします。
毎年恒例の、当社の出初の会にて「覚悟」、「臥薪嘗胆」そして「疾風に勁草を知る」の言葉を発表させていただきました。それについて再度確認をお願いしたいと思い記述いたします。

「覚悟」
私たちは生まれてきたこの時代で生きていかなくてはなりません。現在の社会状況を謙虚に受け入れ、生き抜いていくという強い“覚悟”を持った集団にならなくてはならない。貪欲に、そして我武者羅に、ただ砺波工業という誇りは胸に抱き。そして、自分の自分なりの覚悟を…
是非一年間、自分の立場で自分の思いを覚悟としてもっておいてください。

「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」
復讐を心に誓って辛苦すること。目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。
中国の春秋時代、呉の国の王である夫差(ふさ)が父のかたきである越の国の王の勾践(こうせん)を討とうとして、いつも薪(たきぎ)の上に寝て身を苦しめ、またその後夫差に敗れた勾践が、いつかこの敗戦の屈辱をはらそうと苦い胆(きも)を嘗(な)めて報復の志を忘れまいとしたという。
厳しい辛い時代から良き時代にする事を目的として奮起をしていきましょう。

「疾風に勁草を知る」
社員全員が強い技術力と知恵を持った勁草(強い草)となり疾風吹き荒れる、建設不況の時代に頭を上げてまっすぐと立ち向かっていきましょう

さて、1961年、第35代米国大統領に就任したジョン・F・ケネディーは演説の中で国民に次のように訴えたそうです。
「国家が我々のために何をしてくれるかではなく、我々が国家のために何が出来るかを問おうではないか」と
そして先日の第44代米国大統領バラク・オバマ氏の就任演説の中には
「我々の能力は落ちていない。だが、過去に固執し、狭い利益しか守らず、面倒な決定は後回しにする時代は終わった。今日からは、我々は立ち上がり、ほこりを払い、国家の再建の仕事に取りかからねばならない」 そして
「政府ができ、せねばならないことはあるが、究極ではこの国が頼るのは、米国の人々の誠実さと決意(覚悟)しかない。われわれが立ち向かう挑戦は新しいものかもしれないが、成功がかかっている。価値観(勤勉、正直さ、勇気、フェアプレイ、忍耐、好奇心、忠誠と愛国心)は変わらない」
と述べました。国を企業と言い換えれば私たちの立場とも共通するように思われます。
時期は「権利の時代」から、より個々の行動や実践が問われる「責任の時代」へと移行したと感じています。より積極的な業務遂行をお願いいたします。

2009年1月23日
上田 信和

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