2009年10月(社内回覧書類より抜粋)

 一日一日と冬の到来を感じる季節となってきました。また、新型インフルエンザ関連のニュースが各メディアで騒がれています。現場での安全管理もさることながら、自分自身の体調管理をきっちり行っていただき、現場の効率的な運営に努めていただきたいと思っております。皆さんの体あっての
会社だと思っています。
 さて、報告になりますが、10月10日(土)に、かねてから当社で施工させていただいていた砺波市の子供歌舞伎曳山会館のお披露目式典に参加をさせていただきました。担当者より技術的にも予算的にもかなり厳しい工事とのこと、そして当社の地元でもあり、自分としても非常に思い入れの強い物件の完成となり、普段以上の思い入れをもって参加をさせていただきました。(担当者の皆さんには、大変お疲れ様でした。)
 お披露目式典には、砺波市内の関係者の方々が参列され、子供歌舞伎の地域伝統文化の保存施設としての役割上、お披露目公演もなされました。その子供達の演技も素晴らしかったのですが、講演会として葛西聖司氏(NHKエグゼクティブ・アナウンサー)の素晴らしい講演を聴かせていただきました。箱物不要論がさけばれる中、地域における伝統・文化を守るためのハードとしての役割、昔からの芝居小屋を再現させる技術力、そしてそれを守る地域の姿。
 私自身、地域があっての企業、そして地域の発展なくして建設会社の成長はないと考えている事もあり、地域の建設会社の必要性、物作り産業の必要性を強く説いていただいた気がしました。建設会社に携わる皆さんに是非聞いていただきたい思いがしました。

政治は混迷をしています。私がこのような文章を書かなくとも社会の経済状況の厳しさは十二分に感じておいでのことだと思います。先日お客様とお話をしていた際に、V字回復という形は望めないだろう…との見解を聞かせていただきました。自動車の各種補助金や家電製品におけるエコポイントはあくまでも、ここ数年で来るであろう消費者の購買を先食いしているだけであり、この反動は更なる不況を再度きたすだろうと。それにより、経済の回復はW字回復になろうとのこと。そこまで聞いたときに、進化論で有名なダーウィンの言葉について考えが発展いたしました。

「最も強い者が生き残るのではなく、
 最も賢い者が生き延びるでもない。
             唯一生き残るのは、変化できる者である」

原文は以下の通りです

It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives.
It is the one that is the most adaptable to change.        Charles Darwin
(生き残る種というのは、最も強いものでもなければ、最も知的なものでもない。
 最も変化に適応できる種が生き残るのだ。      チャールズ・ダーウィン)

 同業、そして異業種の交流を通して多くの考え方、それぞれの業界特有の悩みについて議論をすることがよくあります。じっと嵐が過ぎ去るまで耐え忍ぶという経営者も多くあります。しかしながら、この時期、耐え忍ぶだけでは駄目だと感じています。より、この厳しい時代に内部の悪い部分を改善し、来るべき時に備えるべきだと考えます。常に時代に即した変化が要求されているということです。
 P.ドラッカーの成長戦略の第1は、
「まず、何を捨てるかを決めることである」と書いています。
 ご理解をお願いします。

2009年10月23日
上田 信和

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