2010年6月(社内回覧書類より抜粋)

夏の声もすぐそばまで来ている筈なのですが、なかなかハッキリとした天候になりません。ここ数年このようなかたちで夏を迎えることが多くなってきているように思います。体調の管理に気をつけて、より確実で安全な業務遂行に邁進していただきたいと思います。

さて、今年も恒例の安全週間が7月1日が始まります。今年のスローガンは
《みんなで進めようリスクアセスメント めざそう職場の安全・安心》
です。リスクアセスメントとは、労働災害や事故が起こる可能性と災害や事故が発生した場合のケガの大きさが、どの作業にいつ潜んでいるかの調査(洗い出し・見積り・評価)をおこない、それに対して適切なリスク低減対策を実施することです。各作業の安全・安心は、関係する全員ですすめる必要があります。リスクアセスメントの意味を十分に理解し、常に安全を念頭におき、現場からのリスクの排除に留意した作業に心掛けください。

また、参議院選挙が近づいています。街宣車が行き来し本格的な選挙戦にいよいよ突入ということです。今回の選挙の争点はいくつか有るとは思いますが、何はともあれ、自分自身の選挙権を十分に活用し、じっくり考えた上で、もっともこの地域を良くしてくれる人をこの地域から選出するという大義が最も大事かと思います。我々、建設業は地域の発展や活性化が行われないと必ず好転しません。そういった思いでそれぞれの立場で積極的な参加をお願いいたします。

「再成長にはエンジンが必要」ジャーナリストの嶌 信彦(しま のぶひこ)氏の記事にこのような記述がありました。

日本は今、社会のありようを丸ごと変えてしまうような、戦後4回目の「地殻変動」とも言うべき大きな変動を体験している。その4回とは、
① 第二次世界大戦の敗北による戦後の変動である。
② 1970年に起こったドルショックと2度の石油ショック
                (1973年、1979年)
③ 1990年代、冷戦の終戦に伴うグローバリゼーションによる
  安価な労働力と、低コストの生産拠点の世界的な動き
④ 現在のサブプライムローン問題に端を発する世界的な金融危機
である。①から③における変動に対して、日本は効率良く高い技術をもって勤勉に働き、品質を高めてきた。低賃金でひたすら働く日本人の姿が現れてくる。低賃金だから商品の価格も安い。こうして低コストで高機能、丈夫で長持ちという日本製品が世界の市場を席巻し、経済大国へと変貌を遂げてきた。いわば日本人の「汗と涙と根性」これが20世紀における日本の成長エンジンだった。
しかしながら、日本はもはや同じエンジンで21世紀に再成長を遂げることはできない。韓国や台湾、中国やインド、東欧の各国がかつての日本と同じように、低価格で高品質の製品を世界市場に送り出しているからだ。

嶌氏はこのように論じながら、日本の次なる成長へのエンジンについて述べています。これを、自分なりに理解した上で当社に置き換えるとどうなるか…価格競争だけでは判断できない業種であることは確かですが、何らかの形で新しいエンジンを探す必要性があるのも確かです。
昨月、「歴史はジグザグにしか進まない、問題はジグザグの許容範囲に収めることと全体の方向性が必要である」との記述をしたばかりですが、許容範囲に収めるためにも新しいエンジン(メインエンジンなのかサブエンジンなのか…)が必要なのかどうか?また、そのエンジンはどんなものなのかを一緒に考えていきましょう。

2010年6月25日
上 田  信 和

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