2011年10月(社内回覧書類より抜粋)

 10月に入り朝晩の気温も低くなり、秋から冬の訪れを感じる季節となってきました。当社も10月より新しい期、第69期を迎えることができました。ここ数年来の混沌とした景気の動向が心配ではありますが、気持ちを新たに、お互いにモチベーションを高めながらこの期を乗り越えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
先日、砺波市の商工会議所の役員の関係もあり、砺波市の「コスモスウォッチング」というイベントの開会式に参加してきました。天気も良く、開催場所の「夢の平スキー場」のゲレンデには4分咲きではありましたが、1万本のコスモスの花が綺麗に咲き、スキーのリフトを使用して頂上にある展望台に登ると、眼下には一面に広がる砺波平野特有の散居村の景色を見ることができました。長い間見ていなかった、生まれ育った故郷の景色を見ることができ、あらためて故郷への感謝の気持ちと、とこの地を活気ある街にしたいという思いが湧き出てきました。
さて、新しい期に入ったこともあり、改めて”企業とは”という事を考えてみました。そんな中で「経営者の手帳」(著者:坂本 光司)という本を読んでみました。著者は企業の在り方について共感を得られる考えを持った方で、ベストセラー「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者でもあります。一部を紹介させてもらいます。
企業の最大の商品は”社員”という名の商品である。
企業の競争力の源泉は、商品そのものではなく、社員である。
事実、類似した商品を扱う企業の業績の優劣や、同一組織の社員の成果の優劣を見ていると、その格差の最大の要因は、企業力や商品そのものではなく、それを売る社員、サービスを提供する社員にあることがわかる。
つまり顧客は、企業や商品より、接触した社員の良し悪し、満足度で購入を決定しているのである。
したがって、成熟化社会、ソフト化・サービス化社会の企業が重視すべきは、商品力もさることながら、社員力であり、人柄のよい社員の確保と育成なのである。

業績が高い会社のモチベーションが高いのではなく、
モチベーションの高い会社の業績が高いのだ。
業績が高い企業を調べてみると、社員のモチベーションが高い企業も低い企業もある。企業の業績と社員のモチベーションとの間には、明確な相関関係がない。
一方、社員のモチベーションの高い企業を調べてみると、例外なくその業績も高い。高い業績はモチベーションの高い社員がもたらすのだから、これは当然である。
つまり、業績は社員のモチベーションの結果現象なのである。これを踏まえれば、経営者が何よりも重視し、行うべきは、業績を高めるための活動ではなく、全社員のモチベーションを飛躍的に高める活動であることがわかる。
社員のモチベーションを高める方法はいろいろとある。
最大の方法は、経営者、管理者が社員に尊敬される経営・生き方をすることだが、効果的な制度の導入や運用も重要である。研究によれば、ほとんど成果を発揮しない制度と、明らかに効果の高い制度が存在する。
社員のモチベーションの高い企業が、低い企業と決定的に違っているのは、「経営情報の公開」「経営計画づくりへの参画」そして「なんでも言える組織風土」の導入の高さである。

厳しい時はもうしばらくは続くのは確かです。ただ、「勝ち残る企業」としてどうあるべきか。自分自身のモチベーションを常に高い位置に保っていましょう。そのことが、企業自体の活力にもなり業績にもつながっていくと信じています。今季も頑張りましょう。

2011年10月25日
上田  信和

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