2012年12月(社内回覧書類より抜粋)

今年も、あと数日となりました。皆さんにとって今年はどんな一年でしたか。以前にもまして、政治や経済も含めてめまぐるしく状況が変化しています。企業としても、より時代にマッチした形に変化をしていかなくてはならない、そして出来るなら、その流れを速やかに読み取り、速やかな対応や、先駆けた対応が企業の明暗を分ける事になります。
今年も多くの事が有りました。その時、その時で最善を尽くした対応を行えたと思っています。来年もより良い年になるよう頑張っていきましょう。
さて、以前「日本でいちばん大切にしたい会社」という本を紹介しましたが、同じ作者の坂本光司氏の著書「強く生きたいと願う君へ」を読みましたので紹介します。
人に役に立つ力が「本物の力」
自らの境遇を嘆いても幸せにはなれない。あるいは、それを周りのせいにしても道は拓けない。それよりも「力」をつけることが重要です。
生きる上で最も大切なのは「優しさ」です。しかし、単に「優しい」というだけでは、この世の中を生きていくことは出来ません。そして、単に「優しい」だけでは自分が理想とする職場や社会をつくりだすこともできないのです。そのためにも「力」が必要となります。それは、他者を打ち負かすというような「力」ではなく、世のため人のために役に立つ「力」であり、それこそが本当の「力」なのです。
そして、そのような「力」を持つためには、仕事に真摯に向き合うことが必要となります。あらゆる仕事は(組織内の)誰かのためにあります。あらゆる仕事の先には、何かに困っている人や、助けを求めている人が必ずいるのです。
どうすれば、その人たちの役に立てるか、どうすれば、その人たちを少しでも幸せにすることが出来るか。このことをひたすら追求しなくてはなりません。そしてコツコツと努力をしなくてはなりません。そうすれば、いつか「なくてはならない存在」になれるのです。
「あなたがいなくては会社が回らない」「あなたがいないと、お客様に満足してもらえない」という存在になること。それが「力」を手にするということなのです。
そして、その「力」を手にした人こそが「人材」から「人財」になれるのです。また、「人財」になるためには自分の仕事が、何のためにしなくてはいけないか、自分の仕事の意義を掘下げ定義付けを行う必要があります。ただ機械的に仕事をしていたのでは、いつまでも「人材」のままであり、いつの日か不要な「人材」になってしまうかもしれません。
自分の仕事がつまらなく思えることもあるし、自分のやりたい仕事ではないかもしれない。しかし、どんな仕事にも社会的意味や組織としての必要性が有ります。その仕事をする人がいなくては誰かが困るのです。あるいは、その仕事をすることによって誰かが幸せになるのです。このことを実感出来るまで自分の仕事の意義を掘下げて定義していく必要性が有るのです。

 組織としては、「あなたがいなくては会社が回らない」「あなたがいないと、お客様に満足してもらえない」という事は、ある意味、組織を継続していく上で問題が有ると思います。しかしながら、中小企業となると、そのような存在が企業の強さにもなるのです。自分自身の仕事を、もう一度、自分自身で掘下げて定義付けをするべきかと思います。

2012年12月25日
上田 信和

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