2013年12月(社内回覧書類より抜粋)

今年もあと数日となりました。皆さんにとって今年はどんな年だったでしょうか?毎日、忙しさでアッという間に過ぎてしまったと感じている人が多かったことと思います。年末年始をひとつの区切りとして新年に向かって前向きに頑張っていきましょう。
また、先日無事に株主総会を終えることが出来ました。皆さんのお陰で増収増益にて株主の皆様に報告をすることが出来ました。あらためて感謝申し上げます。ありがとうございます。
さて、知人より「創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる16の教え」という本を薦められました。これは、聖徳太子より西暦578年に四天王寺の建立を命ぜられた金剛組という会社の歴史をまとめた本です。16の教えとは後継ぎに苦労して病死した三十二世の金剛喜定が後世に残した教えであり、会社の社訓とでも言うべきものです。それとは別に、近年に入り、三十九世の金剛利隆も会社の厳しい状況を鑑みて「幹部17条憲法」を作成しました。新しく作成された「幹部17条憲法」がより現状に合っていると思い、それを紹介致します。
一条 下の者には和らぎ、上の者には敬意を持ち、共に謙虚に議論にのぞむべきである。
二条 人は、元々悪人ではないのだが神仏の恐れを知り善人にならなければならない。
三条 法令の遵守は基より、企業理念から諸規定まで取決めは頑に守り、上司の命には従わなければならない。但し、万一之が不都合な時は、先ずこれを変えなければならない。
四条 序列をこころえ、礼儀を守り、姿勢を正さなければならない。
五条 部下は公平、公正に扱い、差別してはならず、万一にも金品等私利を得てはならない。
六条 おもねり、媚へつらう者は上司には下の者の、部下には上の者の失策を誹謗する。この様な者は、必ず会社を危うくする。
七条 与えられた職責は全うしなければならない。この為には常に勉強し最善の答えを出さなければならない。
八条 上司は部下より早く出勤し、部下より遅く退社する等、何事にも率先垂範しなければならない。
九条 お互いの信頼関係は組織形成の基であり、信頼関係が損なわれては、いかなる仕事も成就しない。
十条 相手と意見が違っていても怒ってはいけない。どちらも絶対に正しいとは言い切れないからであり、先ずは、多くの人の意見を聞くべきである。
十一条 部下を正しく評価し、その善行、成果を称揚し、不正、失敗を見逃してはならず、応分の賞罰を明確に行わなければならない。
十二条 上司の指示が食い違ったり、順序を飛ばして下の者に指示したりすると部下の組織は混乱する。
十三条 同僚の仕事は非常時にはいつでも交替出来るよう、常に同僚の仕事の理解に努め、時間の余裕を持つこと。
十四条 同僚の処遇に嫉妬してはいけない。自らが、自分と他人の能力を評価することは非常に難しいことだからだ。
十五条 相手と意見が違っても固執してはいけない。固執すれば恨み合うこととなり、他人と和らぎを親しむことが出来ず、自分の不十分な見解だけでことに当たるなら良い仕事が出来なくなってしまう。
十六条 特別の仕事を部下にさせる時は、緊急の場合を除き、手の空いているときを選んでさせ、権力に任せて無理強いしてはいけない。
十七条 小事は良いが大事は必ず多くの人とよく議論し独断専行を行わないこと。

考えさせられる事が多くあります。皆さんも、一条、一条を熟考し、自分の業務に役立てていただきたいと思います。そして、最後には時代に合わせて変えるべきことは何か。絶対に変えてはいけないことは何か。それを見極めながら前に進んでいかなければならない。とも書かれています。当社の70周年は目の前、100周年に向かっての心構えともしたいものです。

2013年12月25日
上田 信和

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