2015年1月(社内回覧書類より抜粋)

 この年末年始の休息は心身ともにリフレッシュする事が出来たのではないかと思っています。2015年という年は、北陸新幹線の開業し、高岡・砺波と南砺のスマートインターチェンジも開通します。近隣には大規模な大型店も多数進出します。そんな変化が多い年になると思います。気力・体力を充実させ、変化に速やかに対応できるよう、新たな気持ちで頑張っていきましょう。
会社の雰囲気も新年に相応しく、少しでも良い年を迎えられたら…と考えていたところ「不機嫌な職場〜あなたの職場がギスギスしている本当の理由」という本に出会いました。その一部を紹介します。
社内でこんな経験をしたことはないですか…
仕事で困って、助けて欲しいときに、誰も気づいてくれなかった、誰も声を掛けてくれなかった、声をあげたのに手伝ってもらえなかったという経験です。
このような事を繰り返してしまうと、人は何もしないほうが良いという学習
(学習性無力感)をしてしまい、自分の心と体を守るために自分の殻に閉じこもり、忙しいと主張することによって、自分の領域に踏み込ませないように強く抵抗したりするそうです。更に、精神的、体力的に追い込まれた状況になると周囲に対して攻撃的な態度までとり始めるそうです。
基本的に、仕事は、労働者と事業者にわけられ、その間での労働と賃金との交換関係で成り立っている。労働者は、事業者の期待通りの役割や成果を出し、その見返りとして報酬をもらう。それだけ考えるとお互いに協力し合わなくても、自分が成果を出せばそれでいいという考え方に達する。しかしながら、実際には、お互い無関心で、協力し合えない関係になれば、自分が成果を出すために必要な連携や支援が受けることが難しくなり、職場は、お互いに干渉し合わない者同士が働く場になっていく。そうなると、モチベーションや活力は高まらないし、職場に何が起きても、他人事になっていく。結局、一人ひとりが孤立し、誰かが困難な状況に陥っても、誰も手を貸してくれない状況になってしまう。
そうなってしまうと、組織化された集合体としての会社全体に影響が出てくる。
一つは、生産性の低下です。協力し合えばスピーディに判断・行動できることが出来なくなり、お互いに押し付け合い、調整に時間がかかり、ちょっとしたお願いが、反発を生み、仕事が止まる。役割分担すれば早く終わる仕事の協力が得られず、時間がかかってしまう。
こんな経験を何度かしてしまうと、相談や調整する不愉快な思いをするくらいなら、人には頼まず、自分でしてしまう。本当は任せればよいことも、自分で抱え込んでしまい、お互いの知識や経験を持ち寄れば、もっと効率的に進められることも自分で調べ、自分でしてしまう。個々人が互いにそうすることによって企業における生産性は確実に低下する。
そしてもう一つは、企業にとって致命的ともいえる品質の低下が起きる。お互いが関わらず、協力し合わないと、互いのミスが発見できない、あるいはお互いが連絡調整しない事によって仕事の空白ができてしまう。また、問題を感じていても、お互いが踏み込んで指摘しないことによって、組織の自浄作用が失われ、品質への信頼を揺るがすような大きな問題を引き起こしてしまう。何が正しいか、正しくないか。それは、簡単に言えることではない。ただ、自分の役割に閉じこもり、お互いの仕事に関心を持たず、おかしいと思っても踏み込んでいくことができない企業では、気づかない間に、深刻な問題が社内に広まってしまう可能性がある。
社内におけるコミュニケーションは非常に大切なことです。お互いに情報や知識を共有し合う、そして良いことは水平展開する、そんな会社にしていかなくてはならないと思いますし、特に変化が多い時には会社の状況を左右する重要な要素にもなると思われます。その為にも、お互いの努力が必要だと思います。

2015年1月23日
上田 信和

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