2015年5月(社内回覧書類より抜粋)

5月の連休も好天のうちに終わりました。北陸新幹線の効果もあり、各観光地を中心に、
非常に賑やかな日々だったと聞きました。
砺波市のチューリップフェアーの来場者数は、前年より10%程度アップし、32万人強の
人たちに来ていただきました。

地元のタクシーの運転手さんに聞いてみると、城端線の砺波駅からフェアー会場まで
乗せたお客さんも数名あったいいます。
新幹線を介して遠方より来ていただけた人が多かったと思うと、地元の人間としては
大変嬉しいことだと感じました。

さて、「モチハラ」という言葉をあるそうです。社内でのコミュニケーションの中で、
つい言った言葉が本人の“やる気”を無くすことで、
それを通称「モチハラ」=「モチベーション・ハラスメント」と言うそうです。
(雑誌:AERAにおける造語かもしれませんが)

業務の中で、唐突に、「努力が足りない」「もっと頑張れ」と言うことは、言われた
本人の“やる気”を失わせることがあるようです。
業務の遂行状況を確認するためには、まず、相手が業務上どこまで出来ているかを
確認し認めることが重要で、更に、何をどう頑張って欲しいのか、具体的な指示を
することが必要であり、適当に「まあ、やってよ」というようなあいまいな指示は部下を
混乱させるだけです。

特に若手の社員については
5W2H(Who、When、Where、What、How、Why、How much)を意識した
指示をする必要があり、これが“やる気”を下げさせない事につながります。
また、「俺の背中を見て、ついてこい!」という表現も部下は上司の背中のどこを見て
よいかわからなくなるので、具体的に指示することが重要であり、
職人を育てるのとは違い、仕事人として人を育てるよう工夫をしていく必要があります。

また、「仕事をして欲しいんだが、今すぐ時間をとってくれ!」
社内でこんな言い方をした、または、された覚えはないですか?

これも「仕事があるんだけど、今ちょっと時間取れそう?」と言えば
お互いに仕事をスムーズにやり取りができるだろうし、
安くて早くやってくれる会社をできるだけたくさん探してくれ?」という言い方も、
「予算200万円以内で期限を守ってくれる会社を3社ぐらい探してもらえる?」
というふうに具体的な内容を盛り込むことによって、仕事に対するモチベーションが
アップし、仕事がはかどり、仕事の目的もはっきりしてくるようになります。

モチベーションを落とさない叱り方もあり、「取引が突然のキャンセル?
何でそんなことになったか、説明しなさい」という言い方も

「取引が突然のキャンセル?それは困った。
でも対応が早ければ解決できるかもしれないので説明してもらえる?」
という聞き方をすれば、お互いに冷静に解決策を考えることができます。

問題が起こってしまった場合、それをどう早く解決するかが必要で、
問題になった経緯を知り、冷静にその原因を探り、少しでも早く解決策を考える、
あるいは損失を最小限にとどめる事が重要なので、その時に生じる感情は必要ありません。

叱る時に大事なのは、相手を配慮している気持ちを伝える事です。
最初に、「大変なことになったね」「何かあったの?」の一言があれば、
自分の事も心配してくれているんだなと思える。さらに、「もっと良くなって欲しい」
という期待の言葉を交ぜれば、厳しい意見にも耳を貸そうとする。

否定的な表現「これはダメ」という言葉も、「こうすれば良くなる」というふうに、
「やる気ないの?」も「いつもの元気は?」と表現する事によって叱られる事によって
モチベーションが下がることもなくなると思います。

叱る場所にも工夫がいると思います。全員の前で感情的になって個人的に叱る事は、
本人のプライドを傷つけるだけで、マイナスです。
冷静に、場所を変えて行うことで、本人のプライドも保たれ、何故叱られたかについても
冷静に聞き入れることができると思います。

お互いに個性をもった人なのですから、それぞれがコミュニケーションを
行なっていく上で重要な要素であるでしょうし、
それがコミュニケーション能力なのではないでしょうか。

2015年5月25日

上田 信和

戻る