2016年5月(社内回覧書類より抜粋)

5月も後半になり蒸し暑い日が多くなってきています。

6月に入ってしまうと真夏日も出てくるでしょうし、

日々の最高気温や湿度に心配しなくてはならない季節になってきます。

 

熱中症は、暑くなりかけや休日明けの作業時に多く起きると言われています。

熱中症対策には暑さに慣れながら作業を行うことが効果的とも言われています。

現業においても、そういったことに注意しながら運営をお願いします。

 

さて、日々の生活や仕事を行う上でコミュニケーションが大事だということは

誰でも感じている事だと思います。

ところが、その大事なコミュニケーションが取れず、

病院の精神科に「ものすごく傷つく事を言われます。僕はどうすればいいのでしょうか」

と相談に来院される人が増えているそうです。

職場や、あるいは家庭で、言われなき言葉によりショックを受けて

日常生活や社会生活に支障をきたしている人が増えているのが原因のようです。

 

研究によると、相手の嫌がる言葉を平気で言う人を分類すると2つに分類されるそうです。

想像力が欠如している人。

過去の成功体験や社会的な実績があり、絶対に自分は正しいと信じて疑わない。

だから、自分が発した言葉を相手がどう受け止めるか、

どんな感情を抱くのか想像できないタイプ。

 

自分に自信がない人。

例えば、学歴にコンプレックスを抱えていたら、さらに下の学歴の人を馬鹿にして、

自分が上だと認識する。自分の価値を相対的に上げるために、

相手を貶めようとするタイプの2つのタイプです。

 

一方的に相手が傷つくようなことばかりを発言する人であれば発言者を責めるべきですが、

近年は、受け止る側にも問題がある場合があるそうです。

傷つくことを言われてしまうと、

自分の自尊心の根元である自己愛(ナルシシズム)が傷つき、

不快な物言いに対する免疫が不足しているため、

頑張ろうとする気力さえも減退させてしまう。

ただ、その対策は、傷つく経験をし、免疫をつけるしか無い。

 

現代社会では、上下関係にはゆるく、平等を基本とする社会が根付き、

それが、自己愛を肥大化させ、

うまく免疫を有していない人が増えているという現実があるとも言われています。

 

では、自己愛の肥大化は何処に原因があるのかというと、

少子化の影響で親から受ける愛を引きずったまま成長し、

親の愛が自己愛へと転化していくからのようです。

 

SNSなどで自己愛を自由に発信できることもあり、

根拠のない万能感を抱きやすい環境にも原因があるようです。

しかし、実社会においては、格差は拡大し、

不公平感や被害者意識が強まっているためか、

ちょっとした言い方にも過剰に反応してしまうそうです。

自分の何気なく発した言葉にでも、

部下からは『傷付いた、パワハラだ』と非難されやすい環境になっているということです。

 

新年度から自分の後輩や部下を持つことになった人もいると思います。

管理する立場の人間なら当然なのですが、

自分のためにも、言葉を発する前には一呼吸おき、

積極的に想像力を働かせ、言い方に気をつけていただきたいと思います。

 

当然、大人として、どんな状況であろうとも、

自分の発言には必ず責任を持つことが重要なのだと思います。

そうしないと、自分自身の器もそうですが、人格さえも疑われてしまう様になると思います。

自分の発言・行動にしっかりとした責任を持った行いをしていきましょう。

 

2016年5月25日

上 田  信 和

戻る