2016年12月(社内回覧書類より抜粋)

12月に入り、北陸においては当たり前の事とはいえ、

いよいよ雪が降ってきました。

雪が降り始めると寒さが一段と厳しくなった気がします。

体調の管理とともにインフルエンザも流行っているようですので

規則正しい生活に気を配り、

有意義な年末年始を送れるようにして頂きたいと思います。

 

12月1日、当社の株主総会を開催しました。

今年は2年に1回の役員改選の時期でもあり、新たな取締役も決まりました。

新しい体制のもと積極的な事業活動に邁進していきたいと思います。

 

私自身も今回の役員改選で6期目に入りました。

社長就任以来、早いもので10年が経過しました。

今から思い返すとアッという間の10年でした。

就任当初は、毎日何をしなければいけないのか、

これで良いのかと不安になっていたことを思い出します。

 

いろんなことに挑戦もしてみましたし、

できるだけ沢山の人と出会い、会にも参加しました。

どこに行っても戸惑う事ばかりでした。

 

業績も芳しくない時期もありました。

同業の社長からも批判的な言葉を浴びたこともありました。

景気が良くなりかけたと思った時に起きたリーマンショックの影響、

東日本大震災の時に企業としての対応や今後の企業のあり方に悩んだこと。

想定外と思われる出来事も沢山ありました。

しかし、その場面、場面で、真摯に対応・判断してきたつもりです。

 

その中で、歴代の経営者は

「その時の最良の判断」を常に悩みながら行ってきたのではないかと感じました。

彼等がしてきた多くの決断の積重ねが今の当社です。

その結果が、もしかするとBESTでは無かったかもしれません。

しかし、過去を変えることは出来ません。

今ある会社が全てです。

 

その時の会社の状況を的確に判断し常に時代に応じて決断をしていく事。

当たり前のことかもしれませんが、なかなか出来ない事もでもあります。

知らないうちに過去を疎ましく思ったり、

現在の環境を恨んでみたりと…人とは本当に愚かな動物だと思います。

多くの人(経営者、社員、関係者)の努力で今があるのです。

それに感謝しながら今後とも頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

 

また、その中で感じたことの一つとして「伝えることの難しさと、

伝えることの大切さ」があります。

自分の思いや考え方を相手に伝える場合は

「どんな相手に伝えるか」

「どんな言葉で伝えるか」

「どんな方法で伝えるか」

「どんな状況で伝えるか」、

それを的確に判断しながら実行しなくてはなりません。

 

特に多くの人たちへのプレゼンテーションの場合は特に難しいと思います。

確実に伝えるためには、

伝えるべき相手の性格や普段の行動パターン、

その時の状況なども把握して行う必要があると思います。

 

そして、大事なことは、

ちゃんと伝わったかを確認することだと思います。

それを怠ると全てがうまくいかなくなる、そんな事を強く感じました。

 

そしてもう一つは

「しっかり聞くことの大切さ」です。

人は長い経験の中で他人からの意見を素直に聞くことができなくなってしまいます。

それが続くと、表向きは業務がスムーズにいっているように思えても、

振りかえってみると実は他の人たちが全くついてきていなかったりします。

思い込みが激しい人や、

自己顕示欲が大きい人が特にこのような状況に陥るそうで、

自分の考えが間違っていなければ良いということではなく、

その判断や傾向が狭い視野の中で一方向にしか向かなくなり、

多様性が無くなり、

その結果、判断の全てが陳腐化してしまうそうで、

気をつけなくてはならないと感じています。

 

「疾風に勁草を知る」、

「損得ではなく何が正しいか」を見極め、

今後とも常に軸をブレさすことなく、

素直で、愚直に真摯に職務に向い合いたいと思います。

 

2016年12月22日

上 田  信 和

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