2017年4月(社内回覧書類より抜粋)

三寒四温を繰り返しながらも、いよいよ春がやって来ました。

となみ野の春といえばチューリップフェアです。

できるだけ多くの方々に来てもらえればと思っていますし、

こういったイベントと同時に、

多くの方々にこの地域の素晴らしさを知っていただければと思います。

 

当社においては、新しいメンバーを迎え、

少しずつ変化を繰り返しながら時代に沿った企業活動が

行える体制に進化していかないといけないと感じています。

その中で、それぞれが、それぞれのポジションで、

最大限に自分の能力を活かし、

精一杯努力していただきたいと思っています。

 

さて、今月の14日で、熊本地震から丸一年が経過しました。

まだ一年か…と感覚としては、

もう数年経ってしまったんじゃないかと感じるくらいでした。

人の感覚はわからないものだと感じると同時に、

毎日の忙しさにかまけて忘れ去っていた自分に深く反省をしました。

 

震度7の地震を2回観測したこの震災は、

直接に亡くなった方の50人を含む175人を数え、

重軽傷者2,679人、住宅被害は19万戸近くに達しました。

 

被災地においては、未だに47,725の方々が仮設住宅にての

生活を余儀無くされているという現実があります。

 追悼式典には熊本県知事、安倍首相をはじめ

多くの方が参列されたとのことです。

 

また、この式典において、熊本県知事が

“『熊本県には決して大きな地震は来ない』

そんな過信が私にはあったのではないか”

とコメントされていると報道されていました。

 

富山県民の私たちも同様なのだと思います。

自然災害においては絶対に起きないということはありません。

企業活動においても最低限の対策・対応が必要だと感じています。

そのためにも、多くの災害においても同様なのですが、

これらの災害復興に何らかの形で積極的に関わっていくこと、

そして、この悲惨な災害を忘れないことが大切なのだと思います。

 

そんな思いを募らせていたところ、県内の企業であるサクラパックス(株)さんが、

大胆な企業活動を始められました。

本当に素晴らしいと思い、紹介させていただきます。

 

 

(上田社長が組立た熊本城の模型と外袋:本社受付に展示中です)

 

それは、ダンボールの会社が考えた被災地支援の仕組み

「ダンボール組み立て募金」という活動です。

 先月の3月8日に熊本市内の小学校に大きなダンボールの

熊本城のキットを持込み、

4年生と5年生の44名で色を塗って組立てたニュースが

メディアにても取り上げられていたのですが、

これを全国、全世界の方々に楽しんでもらいながら復興に貢献するという事で、

手のひらにのるような紙の熊本城のキットを開発し、

それを販売し、その売上金を全額復興のために寄付するという活動です。

 

熊本城の復興には20年というとても長い時間と

600億円以上という膨大なお金がかかるそうです。

この紙の熊本城を作るにはおよそ30分の時間がかかるそうなのですが、

その作っている時間を熊本の被災地のことを考えながら、

そしてこの紙の熊本城のキット(2,000円)の売上を

全額熊本の復興に寄付するのです。

 

「あなたの時間を、復興の力に」とのコメントも添えられています。

是非、ホームページにアクセスして、何かできることを実践してみてはどうでしょうか。

 

実は、「東京や首都圏を震源とする首都直下型は

30年以内で70%の確率で起きる」という研究結果もあるそうです。

東京一極集中が加速されているのではと多くの方々が危惧している現状を考えると、

何かしらの対応や危機管理が必要ではと思いますし、

人の記憶の曖昧さやあまりにも平和ボケ?

あるいは感覚が麻痺しているのではと考えてしまいます。

起こってからでは遅いのですから。

 

2017年4月25日

上 田  信 和

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