2017年6月(社内回覧書類より抜粋)
6月も残り数日になってきました。
今年は近年になく、熱い日も少なく、雨も少なく、
過ごしやすい爽やかな天候が続いているように感じます。
今年の夏は酷暑とも言われているだけに今後の気温上昇が不安です。
急激な温度上昇は熱中症や、体調を崩す危険も多くなると思われます。
規則正しい生活に注意をしていただきたいと思います。
7月に入ると恒例の全国安全週間も始まります。
今年のスローガンは、
「組織で進める安全管理 みんなで取り組む安全活動 未来へつなげよう安全文化」です。
安全な作業現場の推進と安全意識の高揚のための良い機会にしていただきたいと思います。
さて、先日講演会において興味深い調査結果を知る事ができました。
世界経済フォーラム(WEF)が発表した
『Deep Shift』(2015年9月発表)のデータで、
800人の情報通信関連の専門家や企業幹部の方々を対象にアンケートを行い、
2025年までに実現が可能かどうかを調査した結果をまとめたものです。
例を挙げると、
「10%の人がインターネットに接続した衣類や時計、装飾品を身に付ける」【91%】
「体に埋め込むタイプの携帯電話が商品化される」【82%】
「米国において、車の10%が無人走行車」【78%】
「企業の30%が人工知能(AI)による会見監査を行う」【75%】
「人口が5万人以上で交通信号のない都市が登場する」【64%】
というようなデータです。
何かワクワクするような世界が10年以内に来るのかと思うと嬉しくなると同時に
科学の進歩に驚かされるばかりです。
携帯電話は、1985年にNTTが「ショルダーホン:重量は3kg」を発売していましたが、
それから30年かけて今のような小型化、軽量化が実現されています。
それが、10年後には体に埋め込むタイプが出来上がるのです。
また、自動車においては1769年にフランスにおいて石炭燃料で動く蒸気自動車が作られたそうですが、
その後、ガソリンを燃料とした内燃エンジンになり、
今は電気自動車や水素自動車が実現されている。
それが、これからは車が自動で運転するようになるのです。
自動運転や交通信号が無い都市が実現するということは、
コンピューターによる運転や交通規制・管理が、
意識や判断力を持った人間による運転よりも安全だと判断さて始めて実現するのだと思います。
コンピューターには人間のようなヒューマンエラーや
疲れによる意識の鈍化が発生しない代わりに、
決められた作業は永続的に行われるが、
想定していない状況に対しての判断はできないと考えられていました。
ところが、それが近年のAIと言われる人工知能の技術発達によって、
その判断さえビックデータをバックボーンにして可能にしました。
「どの仕事をIT化(ロボット化)していき、どの仕事を従来通り人間で行なっていくかを
選別する事が重要となる。」と先月号に記しました。
建設業における仕事も、どんどんi−Constructionという名で
機械化・自動化・省力化されていくことかと思います。
しかしながら、基本、全てを機械化することはできません。
どこかで、それも複雑で予知できないところで人力による作業は必要なのです。
そのためにも、私たちは技術を常に磨き、伝承していかなくてはならないと思います。
どんどん道具(機械)は進化していきます。
それをどう使うかを判断する事が重要なのです。
2017年6月23日
上 田 信 和