2017年8月(社内回覧書類より抜粋)
今年のお盆は気候的にも比較的過ごしやすい毎日だったのではないでしょうか。
また、暦の関係もあり、比較的ゆっくりとした長期休暇を取れたこととも思います。
私自身も、久しぶりにゆっくりと過ごすことができました。
みなさんの中には家族サービスで逆に疲れが出ている人もいるかもしれませんが(笑)、
なかなか家族サービスができないこともあることも思いますので、
家族のためにも重要なことかと思います。まだまだ暑い日があることかと思いますし、
しっかりと体調を管理しながら今年の後半戦を頑張っていきましょう。
この頃、「睡眠負債」という言葉を聞くようになりました。
必要な睡眠時間を満たしていない時、
その不足分が負債となって体にのしかかってくる事のようです。
人それぞれ必要な睡眠時間は異なるそうですが、
睡眠負債は、仕事のパフォーマンスが落ち、
免疫力が下がり風邪をひきやすくなり、
ガンにつながるリスクを高め、太りやすくなり、
生活習慣病を引き起こし、メンタル不調の原因にもなる、
そんな原因となるそうです。
また、最近の研究では睡眠不足によってシナプス(脳の神経細胞)を
減らしていくとの結果も出ています。
何日も眠らない日が続いたりすると、次第に考えがまとまらなくなったり、
仕事や勉強ができなるのはそのせいのようです。
また、睡眠の質も睡眠負債には重要な項目で、
睡眠の質とメラトニンの分泌は深い関係があるそうで、
メラトニンは、日中、強い光を浴びると減少し始め、
14~16時間経過後、夜になってくる頃に分泌量が増えてくるそうです。
メラトニン量が増えると脈拍・体温・血圧を低下させ睡眠の準備が出来たと体が認識し、
睡眠に向かわせる作用があるそうです。
また、ブルーライトはメラトニンの分泌を抑制すると言われているので、
ブルーライトを発するパソコンやスマートフォンを深夜まで見ていると
メラトニンが十分に増加できなくなり、寝つきにくくなるということです。
朝日をしっかりと浴び、
昼、夜と24時間のリズムをしっかりと整えることが快眠につながり、
睡眠負債の蓄積を抑制することになり、
それが健康で充実した毎日、効率的な仕事の継続に繋がっていきます。
少子高齢化・人口減少による労働力不足によって、
日本全体が「働き方改革」との施策が進められています。
本来、日本人は「休まない民族」、
「勤労することに喜びを感じる民族である」と言われています。
しかしながら、「働き方改革」という名の下で、
本来はそれぞれの企業が率先して社員自身の働き方を創造していかなくてはいけないのに、
政府自体が国民の働き方を矯正しようとしています。
一人当たりの生産性を上げるというのは
労働力不足の解消のためには重要なことではあるのですが、
働くという行為を減少させるというのは日本全体の生産性を下げることとなるような気がします。
目的と方法を間違えると
「国際競争で二度と立ち直れなくなるのではないか」
と考えるのは考えすぎなのでしょうか。
一人一人の生産性を上げる、その最も効果的な行動は、
それぞれが、規則正しい生活と睡眠をとり、
効率的な仕事を行い、
勤務時間内に如何にベストなパフォーマンスを行うかということではないでしょうか。
2017年8月25日
上 田 信 和