2019年2月(社内回覧書類より抜粋)

2月も終わりになりますが、積雪量・気温いづれにしても、

今年の冬は昨年に比べて本当に過ごしやすい日が多かったと思います。

現場における工程・安全管理においては本当にありがたいことです。

ただ、雪が降らないと困るという業種もあるでしょうから一概には何も言えません。

ほどほどの季節感を感じるのが、日本であり、

この北陸だとも思います。

3月に入りますが、まだ冬は終わっていません、

しっかりと工程・安全管理をよろしくお願いします。

 

さて、先月末に地元の商工会議所の方々と関西方面に

新年の挨拶回りに行ってまいりました。

その際、次の訪問先まで時間があったので、

近くにある「松下幸之助歴史館」(大阪府門真市)を見て回ることになりました。

松下幸之助は誰もが知る「経営の神様」であり、

旧松下電器、現パナソニックを創業し

日本を代表とする会社に育てあげた経営者であり、

経営を担う人であれば憧れの人物です。

私自身も、著書を何冊も読みましたし、

PHP研究所から発行された本もたくさん読みました。

 

館内に入ると、松下電器がパナソニックに至るまでの歴史や

松下幸之助の生い立ち、会社創業時の借家(工場)の再現などがありました。

 

その会場の所々に「松下幸之助の言葉が書かれた短冊」が設置してあり、

記念にと思い、設置してあった短冊を全て集めてきました。

全部で30種類ほどあったのですが、

さすがに良い言葉ばかりで得した気分になり帰りの道中、

熟読させていただきました。

 

その中で特に感じた言葉の一つに

「任せて任せず」

という言葉があり、

解説として

「人に仕事を任せる場合、原則として

『こういうことをやりたいという人にその仕事を任せる』

ことがいいと思われていますが、

任せているけど、絶えず頭の中で気になっている。

そこで時に報告を求め、問題がある場合には、

適切な助言や指示をしていく。

それが経営者のあるべき姿だと思われる。

言いかえると、『任せて任せず』ということになり、

文字通りに『任せた』のであって、決して放り出したのではない。ということです。」

と書かれていました。(ちなみに裏面には英語表記されていました。)

 

仕事を誰かに任せる事は難しい事だと思います。

自分自身もよく考えるのは、自分でしたほうが早いとか、

説明することが面倒だ、という風に思うことも多々あるし、

任せた人がどう思うかとか、相手の気持ちも考えなくてはならず、

それが面倒と感じることもあるからです。

 

しかしながら、そうでもしないと自分自身の時間を得ることができないし、

それにより自分自身も成長できないばかりか、

任せるべき人も成長しない。

それを考えると、ある程度の組織だった動きをするためには

誰かに任す部分は必要になるし、そうかと言って、

任せたきりで確認すらしない場合は、職務放棄と等しいことかとも思います。

 

山本五十六の

「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」

という言葉が思い浮かびます。

人と人がいる限り、感情がある限り、永遠の課題と言ってもいいでしょう。

 

2019年2月25日

上 田  信 和

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