2019年8月(社内回覧書類より抜粋)

8月に入り、先月末から急に真夏の暑さが到来しました。

また、折角のお盆休みも大型の台風10号の発生により、

富山県内の影響は少なかったものの、

連休中の予定も変更せざるを得ない方々も多かったのではないでしょうか。

台風シーズンは今からともいえます。

現場の管理も自然災害にも十分に注意してもらうと同時に、

残暑もまだ厳しい日もあると思います。体調管理をしっかりと行なってください。

 

さて、盆休みをとった朝、久しぶりにゆっくりと朝刊を読みました。

たまたまでしょうが、気になる記事がいくつもありました。

一つは、「観光・文化も再生の柱に」「閉店迫る高岡大和」

という見出しの「社説」でした。

 

自分自身、幼い頃から憧れの場所だった「高岡大和」が

なくなるという情報を知ったときはショックだった反面

「仕方がないか…」という感覚もありました。

幼い頃には、家族に連れられて屋上にあった遊具で遊んで

レストランで並んで食べた思い出があります。

高岡大和が出来たのは1943年というから今年で76年目。

この地域の中心的ないわゆる「デパート」「百貨店」でした。

その大和も8月25日にて閉店してしまう。

一つのこの地域の灯が消えてしまうようで寂しい気分になりました。

 

2つ目の記事は「攻防 郊外大型店」「独自の強みを生かす 地域とのつながり重視」

という見出しで出ていた

「小矢部のアウトレットモールやユニー系列のアピア・ピアゴ」の話です。

全国的にも郊外大型店同士の競争が激化していく中で、

県内でも「イオンモール高岡」「ファボーレ」が相次いで増床リニューアルしています。

各大型店が生き残りをどう考えていくかという観点から、

独自に工夫し地場産品を多く扱うようにしたり、

高齢者向けの対応をしたりしながら集客に苦労しながら生き残りをかけていくという記事です。

「顔が見える商売をしていきたい」との内部のコメントも、

規模の大小はあるものの、各地域の商店街が抱えている問題と同様に思えてしまいました。

 

3つ目の記事は、南砺市利賀村の記事で「

加速する人口流出 一流の田舎を目指す」という見出しでした。

今月23日からも「シアターオリンピックス」

という国際的な舞台芸術の祭典も行われるこの地域、

以前から高齢化と人口流出が激しく、

南砺市になってからは、その傾向が加速度的に多くなっているとのこと。

何人も利賀村の人は知っているだけに、残念な記事ではあります。

 

「大リゾート地のようなイメージを抱いて、

とにかく人を集めようとしていたのが失敗だった。

これからは住んでいる人が楽しく元気な『一流の田舎』を目指す」

との利賀村出身の田中南砺市長のコメントが心を打たれました。

 

どちらの記事も、この地域の抱える課題や出来事を多くの取材をもとに書かれたものです。

勉強になるし、多くの情報を知る上で新聞の重要性を改めて感じました。

今、ほとんどの情報をネットに頼っている人がかなりの割合でいると思います。

ネットによる情報は自分の嗜好というフィルターを掛けて情報を取得するため、

フィルターに掛かった情報に関しては細かいところまで情報を拾うが、

そうでないとシャットアウトしてしまいます。

個々人のフィルターで情報が偏ってしまいます。

 

その点、新聞は多くの情報を、

そして多少の偏りはあるにしても個人的な嗜好による偏った情報よりも

満遍なく情報を網羅しています。

私も含め、皆さんも、毎日、新聞を読むことから1日が始まる

そんな余裕のある日を送っていただければと思います。

 

2019年8月23日

上 田  信 和

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