2021年3月(社内回覧書類より抜粋)
そろそろ桜の開花の便りが気になる季節になりました。
新年度を迎えるにあたり、今年の春も新しく一緒に仕事をしてくれる仲間が
増えることを考えると嬉しくなります。
新年度はいろんな事が始まる時期でもあります。
新しく物事が始める時は、ワクワクする半面、不安や心配が交差する時期でもあります。
変化の無い仕事だとしても、心機一転、初心に帰って何事においても積極的に頑張っていきましょう。
今年も3月11日が来ました。
今年は東日本大震災から10年という節目の年でもあり、
各メディアにおいても1週間ほど前から報道特集や特別番組が放送されていました。
私自身もいろいろと意識してテレビや新聞の特集を見てみましたが、
復興未だ達成できず…との感は拭い去れませんでした。
新型コロナウイルス感染症の影響も含めて、人類にとって、
はたまた日本人にとっての試練は続いています。
「普通の生活のありがたさ」を感じました。
そのような折、メディアで第一生命保険が、昨年の12月に
小学3年生から高校生の3,000人を対象に調査した「大人になったらなりたいもの」
のアンケート結果が発表されたというニュースが大々的に流れました。
何故このニュースが大きく取り上げられたかというと、
男子がなりたい職業のナンバーワンに「会社員」だったからだと思います。
以下はその調査結果の一部です。
男子小学生では 1位:会社員(8.8%)、2位:YouTuber(8.8%)、3位:サッカー選手(7.6%)
女子小学生では 1位:パティシエ(14.1%)、2位:教師-教員(7.1%)、
3位:幼稚園の先生・保育士(6.0%)、4位:会社員(5.8%)
男子中学生では 1位:会社員(18.3%)、2位:ITエンジニア・プログラマー(11.5%)、
3位:公務員(10.5%)
女子中学生では 1位:会社員(13.6%)、2位:公務員(7.8%)、3位:看護師(6.9%)
男子高校生では 1位:会社員(22.2%)、2位:ITエンジニア・プログラマー(6.8%)、
3位:公務員(5.7%)
女子高校生では 1位:会社員(20.0%)、2位:公務員(9.4%)、3位:看護師(7.4%)
小学生から高校生、男女問わず会社員の割合が非常に高く、
女子小学生の4位を除けば全てで会社員という回答が多かったようです。
第一生命保険のコメントは、「コロナ禍でリモートワークの導入が進む中、
自宅で仕事 をするお父さん・お母さんの姿を目の当たりにし、
「会社員」という職業を身近に感じた子どもが多かったのかもしれません。」
との事、果たしてそうなのでしょうか?
別に調査内容を非難するつもりではありませんが、仕事の殆どを
リモートで行っている会社員の割合は全体の7.2%であるとの調査もあります。
リモートワーカーの家庭において果たして調査を
大きく変化させるだけの影響があったかというと違和感を覚えます。
ひとくくりに「会社員」という選択肢を設けた為に
割合が増えただけではないかと感じるのは私だけでしょうか。
会社員の中には多くの業種があります。
建設会社で働く我々も会社員であると同時に、
建築や土木技術者という職種でもあります。
極論ではありますが、開業医以外の医師も、
病院という会社の会社員であるのは確かです。
「会社員」になりたいと答えた子供たちに責任はありません。
ただ、もっとワクワクしながら、将来の夢や、
職種を想像しながら答えに挑める調査をしていただきたいと感じました。
結果は自然と異なる気がしますし、アンケートとはいえ
具体的な職種をイメージさせることによって具体的な将来の夢が抱けるようになる気がします。
ただアンケートの結果として、コロナ禍という、
いわゆる災害のおり、エッセンシャルワーカーと言われる、
医師や看護師などの職種に「人の役に立ちたい」
との理由でなりたいという子供たちが増えているということは
純粋に良い傾向だと感じたと同時に、東日本大震災などのような災害時には、
我々の業界がエッセンシャルワーカーとし頑張らなければという使命感を感じました。
2021年3月25日
上 田 信 和