2021年6月(社内回覧書類より抜粋)
6月も終盤に入り、梅雨にも入り蒸し暑い日が続いています。
熱中症に気を付けなくてはならない時期でもありますが、
新型コロナウイルス感染症においても未だ予断を許さない状況であることは確かです。
高齢者におけるワクチン接種を皮切りにどんどん若い人たちへの接種も始まるかと思いきや、
なかなかスムーズに進んでいないのが現状かと思います。
大企業における職域毎の集団接種も始まった様ですが、
中小規模の事業者にはハードルが高すぎる状況でもあります。
コロナウイルスを少しでも早く封じ込めるためにも、
速やかなるワクチン接種の遂行に期待したいと思います。
さて、毎年恒例ではありますが、7月1日からは「全国安全週間」が始まります。
今年のスローガンは《 持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場 》となっています。
建設業にとって、持続可能な社会の実現のためには安全な職場と安全管理が第一です。
この全国安全週間を機に、改めて安全について考える機会としていただきたいと思います。
従来から、「5S」運動という事がよく言われていました。
「5S」とは「整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)」と習ってきました。
しかしながら、先日、「ニュー5S」という言葉を聞きました。
5Sの“S”はスキル(Skill:能力)、スピード(Speed:速度、時間)、
サイエンス(Science:科学)、スピリット(Spirit:心構え、精神)、
セーフティー(Safety:安全対策)の5つだという事です。
これはいろんなことに言えるようで、労働安全衛生の基本となっている
労働安全衛生法の中に使われている語(助詞、接続詞の塁を除く)の殆どについて、
この5つの「S」が関連付けられているとのことです。
逆に言うと、5つの「S」の視点から検討を行うことによって
労働安全衛生分野のほとんどをカバーできるようになるという事なのです。
災害が発生するときには、その根底には「不安全な状態」と「不安全な行動」があるといわれています。
休業4日以上の労働災害を分析してみると、災害の94%において「不安全な状態」と「不安全な行動」の
両方が顕在しているという結果が出ているそうです。
要は、「不安全な状態」か「不安全な行動」のどちらかを無くす事が出来れば、
多くの災害が防げるという事にもなるかと思います。
「片方の目をつむれば…」という意味ではありませんが、
最悪どちらかの要因を回避できればかなりの災害が防げると考えて頂ければと思います。
再度、先ほどの「ニュー5S」をみてみると
スキル(Skill:能力):作業員個々の能力、作業指揮者・管理者の能力
スピード(Speed:速度、時間):仕事や作業の流れ、判断や決定までの時間
サイエンス(Science:科学):作業内容、作業環境、機械や設備
スピリット(Spirit:心構え、精神):作業員個々の心構え、作業指揮者・管理者の心構え
セーフティー(Safety:安全対策):作業や作業環境の安全対策、機械や設備の安全対策
という風に表す事が出来ます。
作業において、作業員の能力を考えた作業の工程と作業内容、
そして日々の心構えと安全対策の施された設備や機械を適宜考えれば
安全な職場の完成になると思います。
当たり前のことかもしれませんが、これらを十分に考えた上での
日々の現場運営と管理に心がけてください。