2024年2月(社内回覧書類より抜粋)
2月に入りましたが、今年は寒暖差が非常に激しい気がしています。
日単位の気温差だったり、昼夜の気温差だったりと、体調管理や服装に気を付けなくてはならない日が続いています。
体調に気を付けていただきたいと思います。
また、元日に発生した能登半島を震源とする地震で被災された方々の中には
未だに避難所にて生活されている方々もいらっしゃいます。
そういう方々には、少しでも早い日常生活を取戻して頂きたいですし、少しでも支援出来る事が有ればと思っています。
いろんな情報を得ながら出来る限りの対応を行っていきたいと思っていますのでご理解をお願い致します。
さて、常々、企業はチームワークが必要だと感じています。
チームワークを形成するためには個々人の結びつきが必要です。
しかしながら、人と人には相性があります。相性には「2対6対2」の法則があるそうで、
2割が相性の良い人、6割が普通の人、残りの2割が相性の悪い人になるそうです。
要するに、どんな人でも相性の悪い人は2割はいる事になります。相性の悪い人や、苦手な人がいないと思える人も、
個人の努力により意識し、誰とでも仲良くして見せているだけなのです。
ただし、それ以上の割合で苦手な人がいると感じる人は、ある意味自分自身にも問題があると考えなければならないのかもしれません。
問題は、相性が悪いからといって拒否したり・差別化したりすることです。
相性が悪く感じても、その人の良い面を積極的に見ることが大切です。
他人が見る個人の本質は、その人の一面しか見ずに判断している事が多々あるからです。
しっかりと相手を理解し、コミュニケーションを取り、知らない一面を知ろうと努力していく事が大切なのです。
オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラーは、人間関係を「上下関係」として捉えることは
精神的な健全さを損なうと言っています。
上司と部下であろうと、組織においては同じ目的に向かって努力し合う「ヨコの人間関係」(平等な関係)が必要であり、
その為にも「相互尊敬」「相互信頼」が必要となります。
尊敬というと「尊び敬う」=「下の立場から上の立場の人を仰ぎ見る関係」になるので、
あえて「リスペクト」という言葉で表現しなくてはいけないかも知れません。
その上で、「人間の尊厳」についても考えなくてはいけないと思います。
「人間の尊厳」とは、個人が生きている存在として生命・生活が尊重される価値あるもので、
すべての人が持っている「人として生きる権利」とも考えられます。
憲法13条には「すべて国民は、個人として尊重される」と書かれ、14条では「すべて国民は、法の下に平等であり…」と書かれています。
人間は一人一人違いますが、「人間の尊厳」という面では変わることなく平等であるべきです。
その上で、良好な人間関係を構築するためには、お互いをリスペクトし、他人の人格を信じるべきなのです。
相手を変える事は出来ません。「現状をもっと良くする」アイデアを各々が考えていく事が重要になってくると思います。
上司や目上の方には尊敬の念は持ちつつも、お互いに「一人の人間」としてリスペクトすることによって
良好な人間関係が構築され、チームワークが出来、目標に向かってチームとして邁進していけるのだと思います。
お互いに、苦手意識や相性を考えると難しい面はあるかとは思います。
だからといって、そのままにしておいても進展はありません。
「気付いた方から少しずつ」という気持ちで、相手をリスペクトしながら、「相互尊敬」「相互信頼」の意識をもって
お互いに歩み寄ることが重要です。時間はかかるとは思いますが、気長に行っていく事が重要だと思います。
「人間の尊厳」とは重い言葉だと思います。
今、能登半島地震で被災された多くの方々の「人間の尊厳」である「人としての生活」は確保されているのだろうか?
被災者という事で過度な支援によって彼等の「誇りやプライド」を傷つけてはいないだろうか?
災害が発生した時、平等な「人」としてどうあるべきかが問われるような気がします。