2024年9月(社内回覧書類より抜粋)

9月も後半になりましたが、なかなか涼しくならない感じがします。

この気候に気力・体力共に限界にきている人もいると思います。

日々、秋の気配を感じるようになるとは思いますのでもうしばらくです。頑張っていきましょう。

 

さて、連日のように兵庫県知事の「パワハラ・おねだり」問題がメディアを賑わしています。

皆さんはこの事についてどう感じますか?報道自体のあり方にも問題はあると思います。

兵庫県知事を擁護するつもりもありませんが、東大経済学部を卒業、総務省に入省、

その後も地方自治体を数か所歴任され、各自治体においても部長待遇としての実務をこなされていたとの事です。

2021年8月1日に兵庫県知事になってからは、「県立大学の授業料の無償化」「私立高校の授業料の無償化」

「知事報酬のカット」「公用車「センチュリー」の廃止」「県職員OBの天下りを規制」等など、

大小合わせて173項目中171項目の公約を達成し、その達成率は98%以上だったとも言われています。

当選1期目の3年間という短期間で多くの実績を残した…とすれば申し分のないようにも映ります。

しかしながら、短期間で結果を出そうとすると、どうしても多方面で軋轢が生じます。

特に県庁という巨大な組織の中では、意思伝達や目的を全県庁内職員まで

短期間で伝えることは難しいでしょうし、変化を望まない割合もかなり存在すると思います。

それ故、トップダウンだけで短期間で結果を出すのは困難だと思いますし、

そこで、どうしても「指導」という名の「パワハラ」が生じてしまう状況であったのかもしれません。

 

世の中には、立場が上になればなるほど傲慢な態度で立ち振る舞う人がいます。

そんな人は肩書が上がるだけ態度が大きくなり、大声で叱責する、人を見下すような態度をとる、

歩き方や、喋り方ひとつとっても態度が表に出てしまったりするものです。

更に自分を大きく見せるためにあらゆる行動や言動が尊大になっていったりしますが、

本人は、その行動や言動が自分自身の価値を下げるという事に気付かないのです。

何が問題だったか?そこには圧倒的に「謙虚さ」が足りなかったのではないでしょうか。

「謙虚さ」とはどういうことかというと、辞書によると、控えめでつつましい事、

へりくだって相手の意見を受け入れる事、とあります。

「へりくだって相手の意見を受け入れる」=「人の話を素直に聞く」という事になるのでしょう。

企業であれば、同僚や後輩、若手の意見を、目線を合わせて親身になって聞く事になるのだと思います。

 

組織が大きくなればなるほど、沢山の人の意見を聞く必要があります。

「謙虚さ」が足りないと話を聞いてくれないのですから、そんな人の周りには人は集まりません。

そうなると人の意見も収集できません。結局は裸の王様になってしまいます。

他人の意見を聞き入れることなく、自分の考えを押し通すだけでは余計に誰もついて来ません。

謙虚さが無い人は組織の上に立つ者としては不適切なのだと思います。

 

秋に入り、収穫の時期も終わろうとしています。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」稲は苗の状態から実を付けるまでぐんぐん成長していきます。

そして実が熟し始めると重みで頭(穂)が垂れ下がります。

人も同様で、成長して知識や経験が身につき立場が上になればなるほど

頭を低く「謙虚に」行動しなくてはなりません。

常に自分自身がどうかを自問自答しながら日々を過ごさなくてはと思います。

そういう意味でも頑張っていきましょう。

 

2024年9月25日

上 田  信 和

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