2025年3月(社内回覧書類より抜粋)
長くて寒かった冬も去り、春の気配が感じられる季節がきました。
春と言えば新しい出会いの季節です。
今年も新しい仲間と仕事を始める事が出来る様になりました。とても嬉しい事です。
皆さんも、新しく入って来てくれる仲間とコミュニケーションをしっかりとし、
少しでも早く会社に慣れ、素晴らしい技術者として頑張ってもらえる様、指導の程宜しくお願い致します。
さて、昨今の物価の高騰は、皆さんの毎日の生活に大きく影響していると思います。
例えばランチを外で食べようと思うと、少し前までは1,000円以下で食べる事が出来ていたものが、
この頃は少し食べてもすぐに1,000円を超えてしまいます。
ファストフードの典型だったマクドナルドですら簡単に1,000円を超えるぐらいになってきました。
インバウンドのせいなのかスキー場は2,000円~3,000円のラーメンやカレーライスが当たり前だとも言われています。
価格設定には心理学がよく用いられるそうです。
例えば、自信をもって「弁当」を企画したとします。
利益を考慮して決めた定価は800円です。皆さんならどんな販売戦略を立てますか。
- 初めから800円で販売する。
- 多くの人に美味しさを知ってもらうために、初めの3週間は半額の400円で販売し、その後から800円の定価に戻し販売する。
後者を選択する人がいるかもしれませんが、その場合、半額機関の3週間は客足は途絶えないでしょうが、
その後は、客足は一気に遠のくそうです。
それは「今まで400円だった「弁当」が今日から800円になってしまった事による
購買意欲の低下が発生してしまう」からだそうです。
以前、マクドナルドはハンバーガーを100円に値下げするなどの低価格キャンペーンを繰り返した時期がありました。
この低価格戦略によってマクドナルドには多くの客が訪れるようになりました。
そういう時は「この客は何処から来たのか」と「客層」を考えなくてはなりません。
その時来たのは「今まではマックは高いから行かない」と言っていた中学生や高校生達が多かったと思います。
ではこの客層は店にとってどうかを考えると、商品を買ってもらえるのは嬉しいが、
大人数で長い時間客席を占拠したりされた時には必ずしも良い客とは言えません。
逆に「去っていった客」を考えると、若干の支出はあっても、
短時間で、快適な環境で食事したいと思うビジネスマンの足は遠のくでしょう。
実はこの様な客層こそ優良顧客で、ケチケチせずに支払い、比較的短時間で出て行くからです。
商品価格にフォーカスしてしまうと、「安ければ買う、安くなければ買わない」と極端な方向に行きがちです。
そこでブランド化をするという考え方が出てきます。
このブランドを買えば間違いない→このブランドを買いたい
→このブランドを買う自分に価値があるという考え方になれば成功です。
その為にも、ブランドが持つパーソナリティ(性格)をハッキリさせなければいけません。
そこには誠実性(堅実さ、親切さ)、刺激性(積極性、活発さ)、能力性(知的さ、信頼性)、
洗練性(上品さ、お洒落)、タフさ(タフ、男らしさ)の5つの要因が重要になるそうで、
それには製品や商品の性能やデザインと共に、耐久性、品質等も考慮されている事を考えると納得できる気がします。
そこに宣伝広告やキャッチコピーも併せることによってブランド独自のイメージが形成されていくと思われます。
ブランドの価値は非常に重要なことは理解して頂けるかと思いますが、
一旦、そのブランドイメージを損なう事象が出てきた場合、そのブランドは一瞬にして悪いイメージが付き纏い、
今の時代で言う、いわゆる”炎上”します。
こうなってしまったら再度、ブランドのイメージを回復させるためには膨大な努力と月日が必要になってきます。
良い企業イメージや商品イメージを継続していく事は難しい事です。
多くの一流企業も不祥事により企業の衰退に至った例も数多くあります。
そうならないようにも全社員一丸となって自社のブランドイメージを
自分なりに理解した上で企業活動や業務に励んでいただければと思います。
宜しくお願い致します。