2025年1月(社内回覧書類より抜粋)
新しい年が始まりました。
皆さんにおかれては健やかな正月を迎えられたことと思っています。
今年は巳年です。巳(へび)は脱皮をして成長する生き物です。
皆さんも昨年の皮を脱皮して成長していけるよう努力していきましょう。
昨年の正月に発生した能登半島地震から一年が経過し、改めて復興ままならない被災地の今が映像で多く流れ、
それを見ると何かできないものかと残念な気持ちになる正月でした。
少しでも早い復興を念じています。
さて、私たちは毎日、デジタル化された日々を過ごしています。
多くのSNSにて社会と繋がりを持ち、インターネットを通して多くの情報に接しています。
特にスマートフォンの普及により、身近に簡易に瞬時に情報を得る事が出来るようになりました。
しかしながら、我々の脳は、インターネット上に溢れかえっている情報を
どこまで受け入れる事が可能なのか疑問に思うことがあります。
当然、全ての情報を受け入れる事など出来ず、自分の好みや、嗜好によって偏った情報を吸収していると思います。
それは、自分にとって有利な情報や、自分の考えを肯定してくれる情報です。
それによって、さも、世界は自分を全肯定してくれていると勘違いすることもあるでしょうし、
自分の考えと世の中の人が考えている事は同じなのだと思うでしょう。
人は知らないうちに情報の「偏食」をしている事になります。
インターネットからの過剰な情報の摂取だけでも精神的にストレスを感じる事になると言われています。
チャットGPT等の「生成AI」が2023年頃から普及し始めました。
新し物好きの日本人はAIの危険を顧みずに飛び付いている人も沢山いるのではと思っています。
(そういう私自身もそうなのですが…)チャットGPTや「生成AI」というものはデータの合成ができるだけで、
新しい学問や芸術、データや言語・言葉を作り出すことは出来ないと言われています。
瞬時に情報を捨てたり・退けたりという選別(マルチタスク)が出来ないからで、
そういう能力においては人間の知能や知性には遠く及ばないといも言われています。
例えば、「メモを取る」という作業があります。
簡単に見えて実は非常に高度なマルチタスクを行っていると考えられます。
メモを取る為には全体の流れの中で、何が重要で何が不必要かという事を選別する過程が必要となります。
何も考えずに漠然とメモを取るだけの作業をすると、その後に再度選別を行う必要が生じます。
そういう意味からもマルチタスク能力の重要性も理解できるかと思います。
人間に関わらず、動物の脳にはマルチタスク能力が備わっていると言われています。
それは、目の前の食べ物だけに集中していると、忍び寄る天敵の気配に気付くことが遅れ
命取りになる可能性があるからと言われています。
マルチタスクが日常的に役立つという例もあります。
BGMがあった方が集中できる人は多いと思いますが、それは、その方がリラックスして仕事がはかどるからです。
その様に考えると、人にとっては「集中力」よりも「選択力」の方が大切だともいえます。
これだけ情報が大量に入ってくる時代では、常にマルチタスクを行っている中で
不要な情報を捨てる能力の重要度が必要となります。
思考を大切な方向に適切に振り向け、重要な情報を抽出する必要があるからです。
「何をすべきか」という選択と同時に「何をしないか」という選択も等しく重要になってくるからです。
年の初めに、今年の自分のあるべき姿、なりたい姿を自分でイメージすることが大切になるかと思いますし、
イメージする事によって自分自身の成長につながる様になると思います。
より良い自分を大いにイメージして行きましょう。