2025年5月(社内回覧資料より抜粋)
ゴールデンウィークも終わり、気持ちいい天気が続いています。
毎年行なわれている砺波市のチューリップフェアの今年の来場者数は33万2千人と、
近年にない多くの方に来て頂いた結果となりました。
比較的気温も上がらなかったという事もあり、閉会までチューリップの花も散らず、
満開状態が続いたおかげかと思っています。良い結果となり、一市民として非常に嬉しく感じました。
さて、人はどうしても先入観を持って物事や人の評価をする傾向があります。
いろんなシーンで「先入観にとらわれると、物事を正しく判断できない恐れがあるため、
先入観をなくして思考することが大切だ」と言われています。
先入観とは、自分の経験や他の人の言葉、社会的に認知された一般論、多くのネットやSNSからの情報等、
ある物事に対して固定的に抱いている概念のことです。
先入観にはプラスに働く場合もあれば、マイナスに作用する場合もあります。
例えば、「ドアは開けるもの」という先入観を持っていると、ドアを前にした時に「開ける」という行為にスムーズに移行できるでしょう。
そして、マイナスに働く場合を考えると、「ドアは引いて開けるもの」という先入観があった場合、
そのドアを押して開ける場合、ドアが開かなくて一瞬戸惑うことになります。
ビジネスにおいても先入観を持って対応してしまうことが多くあります。
私が社会人になった頃(今から二十数年前)には男女間ではこのような先入観がもたれていました。
● 男性は力仕事が得意である
● 女性は結婚、妊娠で仕事を辞める
● お茶出しは女性の仕事
● 男性は残業すべきだ
● 女性は出世を望んでいない
今ではハラスメントと言われるに間違いないことばかりです。
しかし、当時はこれが当たり前という「先入観」が世の常識とされていたような気がします。
では、上司と部下の間ではどうだったのかというと
● 部下は上司より先に出社すべきだ
● 上司の意見には従うべきだ
● 残業をしない部下は仕事に対して意欲がない
● 年配の人は頭が堅い
● 上司は部下の意見を聞いてくれない
極端な場合ですが、以前はこのような感じだったような気がします。
今は、お互いに尊重しながら個人の能力をリスペクトしていかなくてはならないと思います。
部下と上司の間でも昔ながらの先入観で個人を判断してしまうと、お互いにネガティブな要素ばかりが目立ち始め良好な関係が築けなくなります。
また、そうしないと個人が適正に評価されなかったり、希望の業務やポジションにつけなかったりする恐れがあるからです。
特に、現在のように人材確保が厳しい時代になると余計に感じます。
それぞれが持てる力を十分に発揮できる環境を作るのも上司の仕事です。
ビジネスにおいては、「アンコンシャスバイアス」に注意しなければいけないと言われています。
「アンコンシャスバイアス」とは、「無意識の思い込み」という意味で、知らず知らずのうちに相手を傷つける恐れがあります。
例えば、女性に対して「力仕事は女性には無理だから、僕がやるよ」と気遣って言った場合でも、
女性は「女性だから侮られている」と気を悪くするかもしれません。
また、病気療養から復帰した社員が「元通りの職場で頑張ろう」と思っていた矢先に、
上司が「病み上がりだと大変だから」と気を利かせて職場を異動させられた場合、社員のやる気を削ぐことになることもあります。
相手を気遣った言動が、相手の気分を害する恐れがあるのです。
難しい対応となるとは思いますが、性別や相手の状況による思い込み「先入観・アンコンシャスバイアス」に注意し、
平等に接したり、相手の意見に耳を傾けたりすることが大切な事なのだと思います。