2025年6月(社員回覧資料より抜粋)
6月も終盤に入り、梅雨にはいったものの、一気に夏に入ったのではないかと勘違いするような気候になっています。
体調管理に気を付けていただくとともに、毎日の天候や週間天気予報等に気を付けていただきたいと思います。
皆さんは「ジャパネットたかた」を知っていらっしゃるかと思います。
10年前の2015年に髙田明氏から、ご子息の髙田旭人(たかた あきと)氏に社長交代されました。
交代した2015年のグループの売上は約1,500億円だったのとのことですが、現在は、2,725億円まで事業規模を毎年拡大してきたという手腕をお持ちです。
近年では、発祥の地である長崎市に「長崎スタジアムシティ」というサッカー場兼ショッピング&ビジネスゾーンを造り、
地元発展の起爆剤として活用されています。
現社長は、自分が前面に出て広告塔として会社をけん引してきた前社長のやり方とは正反対で、
会社のブランド力を前面に出し、自分はあくまでも陰に隠れた経営者に徹している様です。
会社を継いだ時は前社長のやり方と自分のやり方との間で葛藤もあった様ですが、
悩んでいた時に自分の姉に勧められた「静かなリーダーシップ」(著/ジョセフ・L・バダラッコ)を読んで心が軽くなったそうです。
従来のリーダーは、強力なリーダーシップを発揮し周囲の人達をグイグイ引っ張っていき、人よりも積極性で抜きんでており、
リスクを顧みず、社交的で周囲の人々の気持ちを鼓舞するような「英雄的リーダーシップ」が見本とされてきました。
しかしながら、「静かなリーダーシップ」の中では、
リーダーとは、
● 内向的で忍耐強く慎重で、段階を経て行動する人
● 犠牲を出さず、自分の組織、周りの人々、自分自身にとって正しいと思われることを、目立たずに実践している人
と書かれています。
「英雄的リーダーシップ」は他人のために自ら進んで犠牲になる人だとも考えられますが、「静かなリーダー」はそうではありません。
● 自分にも気を配り自分の地位を守ろうとする、健全な利己主義の人である
● 自分の価値観に基づいて生きながら、自分のキャリアや評判を危険にさらすことなく、難しい問題を引き受ける人
とも書かれており、そういったリーダーが結果的には組織にとってより良い結果を残しているという事が分かってきたと書いています。
さらに、
● 身近で目立たない人達こそ世界にとって重要な役割を果たしており、平凡だが難しい問題に対処しているのは彼等である
●勇気のある大胆な行動は最後の手段としてとっておく
とまで書いています。
「英雄的リーダーシップ」を全面否定しているわけではありませんが、
世界を動かし変革するのは、実は「静かなリーダー」であると著者は信じており、
その信念が説得力にもつながっているようです。
どのような組織にもリーダーは必要です。そのリーダー像はどうあるべきか。
その時代や背景によっても変化していくのかもしれないと考えさせられた気がします。
自分自身が追い求めるリーダー像を演じ切ることがリーダーとしては不可欠な事では無いかと考えました。